帰り道
田島
「おいおい坂本!」
坂本
「なんだよ、鬱陶しいな。」
田島
「お前聞いたぞ!お前の姉ちゃんってすっげー可愛いんだってな!」
坂本
「どこがだよ。別に可愛いなんて思ったことねーよ。」
田島
「なんだお前!贅沢な奴だな!可愛いお姉ちゃんがいるだけで世間では勝ち組なんだぞ!」
坂本
「現実を知らないだけだ。別に嬉しいもんじゃないぞ。」
田島
「今ある幸せを噛みしめていないとは。悲しい奴だなぁ。」
坂本
「だから、姉貴がいたって別になんともねーよ。」
田島
「あ、あれは、どうなんだよ。その・・・シャワーとかさ・・・。」
坂本
「別に。なんも感じねーよ。」
田島
「おい!てことは見てるってことだよな!うーっわヤバイなお前!」
坂本
「何がだよ!普通のことだろ!」
田島
「可愛いお姉ちゃんの神秘的な姿をいつでも拝めるなんてなぁ・・・贅沢な奴だ。」
坂本
「お前、頭大丈夫か?」
田島
「あのさあのさ!今度お前の家に遊びに行ってもいい!?」
坂本
「えー、なんでだよ。いつもお前の家で遊んでるじゃん。」
田島
「たまにはいいじゃねーかよ!」
坂本
「そんなこと言われてもなぁ・・・。」
田島
「ふはははは。実はな、あの最新のプロステーションファイブが手に入ったんだよ。」
坂本
「え!?おい、それマジか!」
田島
「あぁ。もちろん正規ルートでな。それを持ってくるから、お前の家でもいいだろ?交換条件だ。」
坂本
「それなら別にお前の家でやればいいじゃねーか。」
田島
「お前が姉ちゃんをみせてくれないと、やらせなーい。」
坂本
「ぐぬぬ、プロステファイブ・・・やってみてぇ・・・。」
田島
「ふふふ、どうだ。」
坂本
「・・・分かった。俺の家でもいいだろう。」
田島
「よっしゃー!これでお前の姉ちゃんが拝めるなぁ!」
坂本
「何が楽しみなんだよ。分かんねー奴だなぁ。」
田島
「俺の立場になってみろ!めっちゃ楽しみだ。うひょー!」
坂本
「俺はせいぜいプロステができることを楽しみにしとくよ。」
田島
「んじゃまたなー!また予定教えろよー!」
坂本
「はいはい。じゃーなー。
何が楽しみなんだか。」
坂本
「ただいまー。」
まな
「あ、ひろ。おかえりー。」
坂本
「あぁ、姉貴。もう帰ってたんだ。」
まな
「今日は、部活も早く終わったし。」
坂本
「そうなんだ。」
まな
「ご飯作ったよ。シャワーでも浴びたら食べなよ。」
坂本
「ありがとう。そうそう、言いたいことあるんだけどさ。」
まな
「ん?なに?」
坂本
「今度、家に田島ってやつが遊びに来るんだけど別に大丈夫?」
まな
「あぁ、いつも一緒にいる子?別にいいよー。」
坂本
「え?いいの?」
まな
「まぁ、私の部屋とか入らなければ。」
坂本
「どうせ入んないよ。日にちは、いつでもいい?」
まな
「うん。私も適当に過ごしてるから。」
坂本
「あーそう。ありがとう。田島にもそう伝えとくわ。」
まな
「はいはーい。」
(翌日)
坂本
「というわけだ田島。いつでも大丈夫だってさ。」
田島
「おいおいマジで!よくやった坂本!」
坂本
「で?いつにする?」
田島
「土曜にしよう。プロステもじっくり楽しみたいだろ。」
坂本
「それもそうだな。土曜にするか。」
田島
「あー早く拝みてぇ。お前の姉ちゃん。」
坂本
「ほんとに楽しみなんだな。」
田島
「今週はそれだけで頑張れる。お前の姉ちゃん神。」
坂本
「それはそれはどうも。」
田島
「じゃあ、今週の土曜な!昼飯食べたらすぐ行くわ。」
坂本
「おう、よろしく。プロステ忘れんなよ。」
田島
「あったりまえよ!じゃあな!」
坂本
「じゃあな!」
(当日)
田島
「ついにやってきたぞ・・・。坂本のねーちゃんを拝める・・・。
はぁ、はぁ、暑いし、プロステは重たいし、しんど。母さんに送ってもらえばよかった・・・はぁ。
はぁ、はぁ、はぁ。よーしついたぁぁぁ。」
(インターホンを押す)
「こんにちはー!坂本君の友達の田島です。」
まな
「はーい!ちょっと待っててねー。」
田島
「い、いまのはもしやお姉さんの声・・・!なんか緊張するな・・・。」
まな
「どうも!こんにちは!」
田島
「あ、あ!こ、こ、こんにちは!」
まな
「君が田島君だよね!いつもひろが世話になってるねー。ありがとう!」
田島
「あ、いえ、こ、こちらこそです・・・。」
まな
「外は暑いし、中入って!ほらほら!」
田島
「お、お邪魔しまーす。」
まな
「ひろはね、そこの部屋にいるから、勝手に入っていいよ。」
田島
「分かりました。ありがとうございます!」
まな
「そんな固くならないで!じゃ、楽しんでねー。」
田島
「は、はい!」
坂本
「よう。来たか。」
田島
「ようじゃねーよバカ!なんでお前が出迎えないんだよ!」
坂本
「いいじゃん別に。」
田島
「めっちゃ緊張したじゃねーか!」
坂本
「やっぱり緊張するんだ。」
田島
「にしてもやべーな!お前の姉ちゃんめっちゃ可愛い!やばいって!噂の通りだ!」
坂本
「どこがだよ。全然分かんねーよ。」
田島
「あれは、間違いなくモテる!」
坂本
「別になれそめとか聞かないけどなぁ。」
田島
「いいなぁ。お前の家の養子になれないか?」
坂本
「それだけで養子になるもんじゃないぞ。」
田島
「てかプロステ持ってくんのくそ重かったぞ!感謝しろ!」
坂本
「いやー悪い悪い。お疲れ様。」
まな
「入るよー。」
坂本
「ノックくらいしろよ。」
まな
「はっはーごめんごめん。」
田島
「あ、お邪魔してます・・・。」
まな
「お茶とお菓子持ってきた!好きに食べて。田島君も遠慮しないでね。」
田島
「あ、ありがとうございます。」
坂本
「なに緊張してんだよ。」
田島
「う、うるせ。」
まな
「そういえば、なにして遊ぶつもりなの?」
坂本
「田島がさ、プロステファイブ持ってきてくれたんだよ。それをやろうかなと。」
まな
「え!プロステファイブ!?よく手に入ったね!正規!?転売!?」
田島
「せ、正規ルートで・・・。」
まな
「えー凄い!私もやりたいなぁ・・・。」
坂本
「邪魔しに来るなよ。」
まな
「まぁ、テストが近いからねぇ。勉強しなきゃ。」
田島
「坂本のお姉さんもいつでもやっていいですから!」
まな
「お!ありがと!ひろとちがって優しいねぇ。」
坂本
「へいへい。言っとけ言っとけ。」
まな
「じゃねー、お邪魔しましたー!」
田島
「やっぱめっちゃ可愛い。」
坂本
「可愛い可愛いうるさいな。」
田島
「あんなに愛嬌のある笑顔はふつう出せない。ほら見ろ俺の笑顔。にひひ。」
坂本
「愛嬌のかけらもない笑顔だな。」
田島
「そこまでいうか。」
坂本
「まーまー、そんなことより、早くプロステやろーぜ。ワクワクして仕方がない。」
田島
「ちょっと待て。」
坂本
「なんだよ。」
田島
「俺が、こんなに大変な思いをしてプロステを持ってきたんだ。」
坂本
「そうだな。」
田島
「そしてお前はただプレイをして楽しむ。」
坂本
「そうだな。」
田島
「これじゃあ、不釣り合いじゃないか?」
坂本
「なんでだよ。姉貴も見れただろ?」
田島
「見るだけじゃだめだ。」
坂本
「なんだお前。」
田島
「だから、お前の姉ちゃんの・・・えと・・・その。」
坂本
「ん?」
田島
「・・・パンツ。」
坂本
「は?」
田島
「お前の姉ちゃんのパンツをこの目で見収めたい!なんなら触らしてくれ!頼む!」
坂本
「馬鹿お前!何言ってんだ!」
田島
「お願いだ!俺には妹も姉もいない!一人っ子なんだ!そんな俺に夢を見させてくれ!」
坂本
「だからってそんな願い聞けねーよ!」
田島
「頼む!それが出来れば、おまえにプロステあげるから!」
坂本
「・・・え?それマジか?」
田島
「あぁ。そのためのプロステだ。じゃないとこんな思いして持ってくるわけがないだろ。」
坂本
「生粋(きっすい)の変態だな・・・。」
田島
「この通りだ!」
坂本
「・・・男に二言はないな・・・?」
田島
「あぁ!金はとらない!」
坂本
「・・・分かった。」
田島
「本当か!ありがとう!本当にありがとう!」
坂本
「その代わり、あとで言い訳するのはなしな。」
田島
「当たり前だ!プロステの親権はお前にあるからな!」
坂本
「よし、交渉成立だ。」
田島
「とはいえ、どうやるんだ。」
坂本
「姉貴の部屋にあるからな・・・。姉貴を部屋から出さないといけない。」
田島
「な、なるほど。」
坂本
「どうやって部屋からだすかだな・・・。」
田島
「トイレに行ってるスキを狙うのは?」
坂本
「それだとさすがに余裕がなさすぎる。姉貴の部屋は俺もよく分からん。」
田島
「そもそもパンツは姉ちゃんの部屋にあるのか?」
坂本
「それは間違いない。いつも部屋の中で着替えてるから。」
田島
「なるほどな。」
坂本
「一度、ぱしってみるか。」
田島
「そんなことしていいのか?」
坂本
「ちょうど、アイスが家にはないからな。」
田島
「お、おう。それでやってみよう。」
坂本
「ちょっと行ってくる。」
坂本
「姉貴ー。入るよ?」
まな
「うん。どしたの。」
坂本
「ちょっとさ、買い出し行ってきてくれない?」
まな
「え?何買えばいいの?」
坂本
「アイス。俺が金渡すから、姉貴の分も買ってきていいよ。」
まな
「えー、こんな暑いのにめんどくさいなぁ。」
坂本
「そこを何とか頼む。」
まな
「自分たちで行ってきなよー。友達と話しながらならあっという間だからさー。」
坂本
「いいじゃねーかよ。今日くらい助けてくれてもさ。」
まな
「めんどくさいんだもん。」
坂本
「田島が悲しむぞ?坂本の姉ちゃんってケチなんだなーとかいうかもよ?」
まな
「いーや、田島君はそういうことは言わないね。意外と、そういうところはしっかりしてる子でしょ。」
坂本
「この手にはのらなかったか・・・。」
まな
「甘いねぇ。私の目利きをなめるなよ~。覚えておきたまえ。」
坂本
「へいへい。」
田島
「どうだった。」
坂本
「あぁ、めんどくさがって行ってくれない。」
田島
「まじかー。」
坂本
「でも、部屋の中を少し見れただけでも収穫はあった。」
田島
「おぉ、さすが!」
坂本
「パンツの場所も予想ができたからな。あとは、どうやって姉貴を外に出すかだな。」
田島
「どうすっかねぇ・・・。」
坂本
「うーん・・・。」
田島
「これだ。」
坂本
「お?なんだ。」
田島
「結構手間がかかるが大丈夫か。」
坂本
「おう。教えてくれ。」
田島
「まず、俺とお前でプロステをめっちゃ楽しむんだ。」
坂本
「ほう。」
田島
「それもうるさいくらいにな。その楽しんでる声が恐らく、お前の姉さんの部屋に聞こえるはずだ。」
坂本
「この距離なら全然聞こえるな。」
田島
「勉強をしている姉さんにとって、この声は誘惑でしかない。そんなにプロステ楽しいんだって思うだろう。」
坂本
「ふむふむ。」
田島
「それをずっと続けると、姉さんはこの部屋に来て、私もやってみたい!という風に言うだろう。」
坂本
「その根拠は?」
田島
「俺はしっかりと、「坂本のお姉さんもいつでもやっていいですから!」と言った。これが効いてくるはず。」
坂本
「なるほどな。そのための伏線だったのか。」
田島
「いや、偶然。お前の姉さんにいい人だと思われたいからそういっただけ。」
坂本
「だせーな。」
田島
「そこでお前の出番だ。私もやりたいといった姉さんに対して
”アイスを買ってきてくれれば、いいよ”
こう言うんだ。」
坂本
「なるほど!」
田島
「お前の普段の感じからしても、このセリフは自然だろ?」
坂本
「あぁ、違和感はないと思う。」
田島
「そして姉さんがアイスを買いに行っている最中に、部屋に忍び込み、パンツを味わう。これでどうだ。」
坂本
「結構、ガバガバな気はするが、可能性はあるな。」
田島
「きっとうまくいく。」
坂本
「パンツのためなら、全力で考えるんだな。」
田島
「そのための頭脳だ。」
坂本
「そんなわけないだろ。」
田島
「とまぁこれでいこう。俺を信じてくれ。」
坂本
「わかった・・・。」
田島
「まずはステップワン。プロステを全力で楽しもう。」
坂本
「これは純粋に楽しめる時間だな。」
田島
「あぁ、じっくり楽しんでくれ。」
坂本
「よし。」
田島
「やるぞ!」
めっちゃプロステを楽しむ(アドリブでも好き勝手してください)
坂本
「あはははははは!バカおもしれーな!プロステやば!」
田島
「だろ!この解像度みろよ!めっちゃきれいだろ!」
坂本
「やべーよ!グラフィックももちろんだけど、コントローラーの振動がえぐい!ゲームの世界にいるみたいだ!」
田島
「それがプロステの凄いとこなのよ!やべーだろ!」
坂本
「お前よく手に入れれたな!うらやましいよ!あはははは!」
田島
「なかなか難しかったんだぞー!あははははは!」
まな
「うわー、なんかめっちゃ楽しそう・・・。いいなぁ。」
めっちゃプロステを楽しむ(アドリブでも好き勝手してください)
田島
「お前も早く買えよ!ぜったい裏切らないから!」
坂本
「もう、非正規ルートで買っちゃおうかな!」
田島
「それはやめとけって!あはははは!」
坂本
「冗談だって!あははははは!」
まな
「やっばい。マジでやりたくなってきた。絶対楽しいじゃん。」
田島
「おいおい!そこは死ぬって!あははははは!」
坂本
「あはははは!やっべー!これは楽しい!」
まな
「あーもう、集中できない!どうしよう・・・たまには遊んじゃってもいいよね・・・いいよね。」
田島
「ちょっと俺にもかせよ!」
坂本
「ちょっと待てって!ここ終わったら!」
まな
「お邪魔します!」
坂本
「お、姉貴。どうしたの。」
田島
「お、お姉さん。」
まな
「いやーちょっとねぇ・・・集中できなくってさぁ。」
田島
「あ、すみません!うるさかったですよね!ごめんなさい!」
まな
「いやーいいのいいの。友達といる時はそんなもんだよ。」
坂本
「じゃあ、何しに来たんだよ。」
まな
「なんか、楽しそうだなーって思ってさぁ・・・私も、やりたいなーなんて。」
田島
「あ!全然いいですよ!一緒にやりましょうよ!楽しいですから!」
まな
「ほんと!ありがとう!プロステ楽しみだったんだよねー!」
田島
「ぜひぜひ!(小声で)いけ坂本!」
坂本
「ちょっと待て姉貴!」
まな
「ん?何?」
坂本
「プロステをするのなら、アイスを買いに行ってもらおうじゃないか。」
まな
「え?」
田島
「坂本!別にそんなことしなくていいだろ!」
坂本
「まぁまて田島。」
坂本
「姉貴、田島君はこんなに暑い中、重たいプロステをせっせと持ってきてくれたんだ。それなのに、何もせず、ただプロステをやるのは違うだ」ろ。
まな
「まぁ、確かに・・・。」
坂本
「決死の思いで手に入れたプロステをただでプレイできるんだ。アイスくらい買ってきてくれてもいいんじゃないか?」
田島
「い、いや、お姉さん!そんなことしなくてもいいですって!」
まな
「・・・ひろの言う通りかもね。」
田島
「え?」
まな
「大変な思いしてプロステを持ってきてくれたのに、何もしないのは申し訳ないな。買ってきてやろうじゃないか。」
田島
「いいんですか?」
まな
「いいのいいのー!気にしないで!プロステできるんだし。何がいい?」
坂本
「バニラアイスならなんでもいいよ。」
田島
「じゃあ、僕もそれで。」
まな
「おっけー、じゃあなんか適当に買ってくるー。」
坂本
「行ってらっしゃーい。」
まな
「はいはーい。」
坂本
「いったか・・・?」
田島
「行ったっぽいな。」
坂本
「お前凄いな!シナリオ通りじゃねーか!」
田島
「そのための頭脳だって言っただろ!」
坂本
「上手くいきすぎてこえーよ!」
田島
「よし、早く、姉さんの部屋に行こう!」
坂本
「そうだな。こっちだ。ついてこい。」
田島
「こ、これが姉さんの部屋。」
坂本
「俺よりめっちゃ綺麗だな・・・。」
田島
「いやー匂いも素晴らしい・・・。完璧だ。」
坂本
「おい!見とれてる場合じゃない!早くパンツを探そう!」
田島
「それも、そうだな!」
坂本
「俺の予想だと、たぶんこの中だ!」
田島
「俺は、こっちを探してみる!」
まな
「いやープロステ楽しみだなー、せっかくだから、バーゲンダッツでも買ってやろうかな。へへへ。」
田島
「なかなかみつからねーなぁ。」
坂本
「てことは・・・ここか・・・?」
田島
「おい、どうだ?見つかった?」
坂本
「んー・・・、お!あったぞ!」
田島
「マジか!どれ!」
坂本
「ほら見ろ!これで間違いないだろ!」
田島
「そ、それだぁぁぁぁぁ!お前の姉ちゃんのパンツだ!なんて神々しい!」
坂本
「まじで、変態だな。」
田島
「ちょっとかしてくれよ!」
坂本
「いいけど・・・はい。」
田島
「うおおおおお!パンツだ!パンツだ!匂いも素晴らしい!」
坂本
「見てられねーよ。」
田島
「こ、これ・・・かぶってみてもいいか?」
坂本
「は?」
田島
「かぶりたいんだよ!」
坂本
「は?」
まな
「あっちぃ・・・なんでこんな暑いんだよ。帰り道でアイス溶けるんじゃないのコレ。はぁ・・・。
あれ・・・?財布、持ってなかったっけ。ありゃ?家に忘れたか?あーもう!めんどくさいな!」
田島
「か、かぶるぞ・・・!」
坂本
「お、おう・・・。」
田島
「装着!
見ろ!これが真のパンツマンだ!」
坂本
「あはははははは!おいバカ!お前マジで気持ち悪い!あはははは!」
田島
「はーっはっはっは!この世の下着ドロボーは私が成敗してくれよう!とりゃあ!」
坂本
「あはははははは!馬鹿なことするなって!」
田島
「下着怪人ブラジャーめ!くらえ!エターナルパンツ!」
坂本
「ぐ・・・パンツマン、覚えてろ・・・ぐはぁ。」
田島
「ノリがいいじゃないか!」
坂本
「なんか、楽しくなってきた。」
まな
「ごめーん!財布忘れちゃったー!」
田島
「この世のパンツは私が守る!」
坂本
「よ!パンツマン!」
(まなが部屋に戻ってくる)
まな
「さいふさいf・・・」
田島
「・・・え。」
坂本
「・・・あ。」
まな
「・・・な、なんでいるの?」
田島
「ああああああああああああああああ!」
坂本
「ああああああああああああああああ!」
田島
「ち、違うんです!これは、坂本君が勝手にやって!」
坂本
「姉貴!違うんだ!こいつが姉貴の部屋に入りたいっていうから!」
田島
「なんだと!お前、裏切るのか!」
坂本
「はぁ!?お前が最初に俺を売っただろうが!」
田島
「もうプロステさせないからな!」
坂本
「話が違うじゃねーか!ふざけんな!」
まな
「ふたりとも!」
田島
「・・・はい。」
坂本
「・・・はい。」
まな
「こんなことするために、私にアイスを買いに行かせたわけ?」
坂本
「・・・はい。」
まな
「田島くん、君が考えたの?」
田島
「・・・はい。」
まな
「そっかぁ。それは予想外だったなぁ。」
坂本
「・・・。」
田島
「・・・。」
まな
「ひろについてはお母さんとお父さんに言いつけます。そして田島君のお母さんにも言いつけます。それでいいですね。」
坂本
「ちょちょちょちょ!待ってくれよ!それだけは勘弁してくれ!」
田島
「やややややや、いやです!それだけはやめてください!お願いします!」
まな
「あなたたちが一番苦しむ方法がこれなんです。仕方ないですよね?」
坂本
「お願いします!母さんに言うのはやめてくれ!俺の居場所がなくなる!」
田島
「ほんとに許してください!お母さんにそんなこと知られたらもう生きていけません!」
まな
「どうしよっかなー。」
坂本
「な、なんでもする!姉貴の言うことはこれからなんでも聞くから!お願いします!この通りです!」
まな
「ほう、何でもするって言ったのかい?」
坂本
「なんでもします!なんでもするので、どうか母さんと父さんには言わないでください!」
まな
「なるほど。それならよろしい。で、田島君は?」
田島
「え、えと。」
まな
「言いつけていいのね?」
田島
「あ!あの、プロステファイブをあげるのでどうか許してください!もちろんお金はとりません!お願いします!」
まな
「え?プロステくれるの?ただで?」
田島
「はい!ただであげるので許してください!どうかお願いします!」
坂本
「お前!俺にあげる約束だったじゃねーか!」
田島
「もう、手段が選べないんだよ!」
まな
「なるほど、プロステを手に入れる代わりに、私の部屋でそんなことしてたわけだ・・・。」
坂本
「ぐぅの音もでない。」
まな
「ま、なんでも言うこと聞く、プロステをくれる、この条件であれば、許してやろう!」
田島
「あ、ありがとうございます!」
まな
「せいぜい、最期のプロステでも楽しみたまえ田島君。私はアイスを買いに行ってあげるよ。じゃーね。」
坂本
「・・・。」
田島
「・・・。」
坂本
「すべてを失ったな。」
田島
「あぁ。パンツマンとかやらなきゃよかった。」
坂本
「ほら、姉貴なんていいもんじゃないだろ。」
田島
「そうかもしれない。」
坂本
「プロステも姉貴のものになったし。男の友情はこうも簡単に崩れるのか。」
田島
「すまない。もう、どうしようもなかった。」
坂本
「たぶん、姉貴からプロステをさせてもらえることはないだろう。」
田島
「・・・お前の姉ちゃん、悪魔だわ。」
坂本
「その通りだ。可愛いわけがないんだよ。」
田島
「はぁ・・・プロステしようぜ・・・。」
坂本
「だな。俺も最初で最後になるからな。」
田島
「坂本、一ついいか。」
坂本
「なんだよ。」
田島
「プロステは、買うことができるが。」
坂本
「うん。」
田島
「お前の姉ちゃんのパンツは、買えないからな。」
坂本
「ふっ。だっさ。」
田島
「俺、変態だからさ。」
坂本
「全然、決まってねーよ。」
お前の姉ちゃん可愛いよな
登場人物
坂本ひろ 男性
中学2年生 田島の友達。お姉ちゃんを可愛いと思ったことはないため、田島の考えが全く理解できない。
田島 男性
中学2年生の思春期真っ只中。人のお姉ちゃんが尊く見えて仕方がない。
坂本まな 女性
高校2年生の坂本のお姉ちゃん。運動神経が良く、バドミントン部に入っている